今年、3月くらいからずっと母の体調が悪く、心配しておりました。
咳と熱がある。
コロナではなく、軽い肺炎(老人によくあるやつ)と言われ、咳止めや抗生剤を処方されましたが、益々悪くなり、抗生剤の副作用まで出る始末。
一時は白血病まで疑われましたが、結局母の住む実家界隈では総合病院でも病気を特定できず、結局隣県の病院(母がリウマチで3ヶ月に一度通院している)にタクシーで行き(片道1万円!)、即入院を言い渡されました。
腎機能が急激に悪くなっており、腎生検を実施。
その結果、顕微鏡的多発性血管炎と診断されました。
原因不明の国の指定難病の一つです。
すぐさまステロイドの大量投与から始まり、同時に副作用予防のため骨粗しょう症予防でボナロンという薬が出て、感染症予防で抗生剤は週に3日。さらに高血圧も出ますので降圧剤と、薬のオンパレード。
しかし、ステロイドのおかげで熱はなくなり、下肢の痛みや腰痛は消え、顎のだるさ、耳鳴利、浮腫などは消えました。
ただし、足先の痺れと筋肉が落ちてしまったのは戻らないかもしれないと言われておりますが・・・。
8月19日に入院し、9月6日に退院、その後2回通院しましたが、その時に免疫抑制剤での治療を提案されました。
この疾患には学会の作成した治療ガイドラインがあり、それによるとステロイドとエンドキサンという免疫抑制剤を使うと治療効果があったとあったので、母に提案される可能性はあるなと思っていました。
しかし、この治療には危険も伴います。
感染症です。
またガイドライン上では70歳までの人が適応で、高齢者にはエンドキサンは使用せずステロイドのみで治療するとはありました。
でも、医師は母に「元気そうだからやりましょう」と言ったそうです。
母は治療法があるならやるとその気です。
この治療法を提案される可能性があったので、母には情報収集の方法を教えてありました。
なので、メリットもデメリットも理解しています。
母曰く「できる治療があるならやる。もう80歳だし、それでダメならそれまでよ」だそうです。
ここまで理解しているのですから、私は口出しは一切しません。
母の意思を尊重し、応援するだけです。
しかし、このコロナ禍にあって私実家に帰れません。
お正月以来、母に会っていません。
感染しやすい状態ですし、私も自覚症状がなくてもウイルスを持っている可能性もありますから。
なので、毎日電話してます。
毎日30分くらい母と話をし、今どんな状態か、何を考えているのか、副作用は出てないか、きちんと生活できているか・・・などなどそれとなく情報を収集しております。
フルタイムで仕事してますし、今月頭までは舞台の練習もあったので、本当に大変でした。(引っ越しもしたし)
いえ、今も大変ですけど(笑)
高齢なので、何があってもおかしくないのですが、よりによって予後の悪い難病。(しかも完治はしない)
感染症の拡大で実家に帰れない。
何で今なのさ!というぶつけどころのない怒りがあります。
私には知識も経験もあるのに、一番大事な時にそれを家族に対して使うことができない。
もっと色々できることがあるのに、それをすることができない。
もどかしさと怒りと焦りと。。。
いろんな気持ちが渦巻いています。
エンドキサンパルス療法は4週おきに6回コースで行われる予定です。
6回を全うできるのか。
そしてコロナとインフルエンザのあるこの冬を越すことができるのか。
今までも大変でしたが、まだ序の口。
本当の戦いはこれからです。
治療開始から6ヶ月間でなくなるケースが多く、これは治療での感染症で亡くなることを意味します。
9月6日に退院してからは、この時に備え、介護保険の認定も取り、寝室を洋室にリフォームし、介護ベッドも買いました。
一人暮らしでも大丈夫なようにヘルパーさんにも来てもらうよう準備は万端。
免疫抑制剤とはすなわち抗癌剤のことですので。
治療後は倦怠感や吐き気、感染しやすくなる、脱毛など、ありとあらゆる副作用が出ます。
しかし、抗がん剤治療と違い、エンドキサン1剤だけですので。
また、どのタイミングでどんな副作用が出やすいかも大体わかるので、それに応じた生活をしばらく続けることになります。
初回治療が来週火曜日。
前日から2泊3日で入院します。
私には何もできない。
病気になったら、一人で戦うしかないのです。